注目すべきは眼に見える皮膚の状態ではない。目に見えない胃腸の働きに注目してこそ、完治への扉は開かれる。
アトピーが治らない理由
人間はまず目に見えるものに関心がゆきます。コレはアトピーも同じですね。
赤くなった皮膚はハッキリ眼に見えます。なのでステロイドを塗る。すると炎症消え、同時に痒みも消えます。
これは分かり易い。誰の眼にも明らかですから。
ところがステロイドはアトピー自体を治す薬ではなく、炎症を抑えるためのものです。従ってこれだけを繰り返していると、ステロイドの強度を上げるだけの結果になりかねません。
またアトピー患者は皮膚のバリア機能が低下していると一般的には言われています。
そのため念入りにスキンケアしている人も多い筈。皮脂を奪わない洗顔剤、天然の保湿成分を配合した高価なローション等々。
しかし、バリア機能が低下しているのは何も眼に見える皮膚だけではありません。と言うか、むしろ眼に見えない部分のバリア機能が低下しているからこそ、皮膚のバリア機能も一緒に低下してしまう。
大切なのは眼に見えないバリア機能
アトピーを完治させる上で大切なのは、眼に見える皮膚ではありません。
私の経験では眼に見えない部分のバリア機能の方がもっと重要です。では眼に見えないバリアとは何でしょう?
その前にアレルゲンの侵入経路を見ておきます。
アレルゲンの侵入経路は次の3パターン。
1 皮膚から直接侵入する。
2 鼻や喉の粘膜から侵入する。
3 口から胃を経由して腸の粘膜から侵入する。
ココ、非常に大切です。
大抵の人は1に注目しています。
で、いつも「皮膚のバリア」「皮膚のバリア」って言ってます。
でも、ここで抑えるのは1や2ではありません。
実は、ナンバー3。つまり口から胃を経由して腸の粘膜から侵入するルート。
突然ですが、ここで質問です。
毎朝便通はありますか?それは「快便」ですか?ストレスや心配事を抱えたまま慢性的に食べ過ぎていませんか?
便秘のままアトピーだけを治そうと思っても、それは無理と言うものですよ。
理想は「快便」。
便座に座るなりスポーン!(露骨ですいません)。お腹のものが最後まで出尽くした感じ。トイレットペパーは殆ど使いません。硬すぎず、柔らかすぎず、臭いも無し。そして太くて長くて、表面には程よい光沢。所要時間は1分です。
目指すのは「胃腸の健全化」
快便。これはアトピーを治す上で想像している以上に大切。いや絶対外せないポイントです。
で、健全な排泄(快便)のためには、まず消化器官が健全でなきゃいけない。なので「胃腸の健全化」です。
そして眼に見えない部分のバリアとはズバリ!腸壁なのですね。
アトピー患者の皮膚は好酸球が中心の炎症から好酸球性炎症と呼ばれますが、大腸の粘膜でも好酸球性炎症を起こしている事実はあまり公にはされていません。
皮膚の炎症が先か? 腸の炎症が先か?それとも同時進行か?それはまだよく分かっていません。
でも皮膚と腸に相関関係があることは間違いありません。一方、アトピーの人は食べ物に関しては神経を使っている方が多いのも事実。食品添加物や保存料、油や調味料などなど。
でも大切なのは食べることより排泄する方です。そう。入れるより出すこと。キチンと出せない限り完治は難しいと思います。
この部分、もう少し具体的に説明します。