アトピーの治療:報われる努力と報われない努力

花粉やハウスダスト対策。このような自分以外の環境を変える努力は、いくらやっても報われることの無い無限ループの世界へと繋がっている。一方、やればやった分だけ報われるのは自分自身を変える努力。これはどんな環境にも適応可能な自分になるための努力なので自己完結する。

報われる努力とは

シンプルな話。原理原則的な話です。さて、人が生きていく上でもっとも重要な器官、組織、機能って何でしょう? 免疫系? 内分泌系? 生殖器系? 呼吸器系? 循環器系? 神経系? 違います。もっと重要なものがあります。それは消化器系と自律神経系。 この二つは生体のもっとも基本的な要素で、生命活動の土台として体内のすべての器官や組織に影響を及ぼしています。

  • 消化器系 ⇒ 消化・吸収に関する分野 ⇒ 食生活・食べ方 ⇒ 便秘・下痢
  • 自律神経系⇒ 心、精神面に関する分野 ⇒ 思考・考える事 ⇒ ストレス、イライラ

キーワードで並べると、大体こんな感じ。で、この消化器系と自律神経系もお互い密接に繋がっています。不安や心配事が続くと、食欲が落ちて眠れなくなるのはその典型的な例ですね。なので、身体に何らかの異変が生じた際は、まず最初に消化器系と自律神経系を注視すること。免疫疾患であるアトピー性皮膚炎も例外ではありません。実際、日頃から消化器系と自律神経系に注視することで、アトピーは見事に良くなりますから。「消化器系と自律神経系に注視」なんて言うと大袈裟ですが、要は食事に気を付け、心安らかな状態を心掛けることです。簡単に言えば、報われる努力とはこのような努力のことを言います。 この事実を私の直接体験からお話します。

スタートは「胃腸の健全化」

断言しますが、アトピーを治すなら目指すのはまず「胃腸の健全化」です。これがスタートで最優先課題です。ところが、こんな風に言われても大半の人はピンと来ません。「胃腸の健全化?」「アトピーと胃腸?何の関係があるの?」と。実感がわかないのです。 だって、痒いのは皮膚で、胃腸なんて痛くも痒くもないですから。それに皮膚は眼に見えても胃腸は眼に見えない。その上、医療機関ではアトピーと胃腸の関係なんて話題に上らないし、アトピー性皮膚炎診療ガイドラインのどこを探しても「胃腸」の文字は見当たりません。なので、いきなり「胃腸の健全化」なんて言われても「???」となってしまう。

でも言い切ります。アトピーを治す上で「胃腸の健全化」は間違いなく最優先課題です。なぜって?それは消化管が人体最大の「免疫臓器」だからです。そう。免疫臓器なんですよ。消化管は。しかも人体で最大の。ご存知のように「アトピー性皮膚炎は免疫疾患」って言われています。で、その免疫細胞が一番たくさん集まっているのは消化管です。皮膚じゃない。これってそもそも皮膚のバリア機能がどうのこうのとか言ってる以前の問題です。

私が思うに、アトピーの治療ではこの当たり前の事実があまりにも軽視され過ぎています。詳しくは、「アトピー治療:治し方をこうすれば治り方はこうなる」を参照して下さい。なので、本気でアトピーを治すなら、消化器系で「胃腸の健全化」を目指す一方、自律神経系では「ストレス対策」を図るのが効果的。ストレス対策に関しては、「ストレス|そのカラクリを対処法を知ってアトピーを治す方法」を参考にして下さい。

根治療法の基本は「快食」「快便」「快眠」

ところが大抵の場合、私達は報われない努力に走ってしまう。アレルゲンを除去したり、スキンケアや部屋の掃除に精を出す。ところがそんな努力をしても、消化管の働きが悪いままだと、敵も味方も区別のつかない免疫細胞を配置させたままなので、アトピーは一向に良くならないわけです。私の場合、皮膚に焦点をあてた治療を10年以上続けてダメでした。自分では頑張ったつもりです。でも結局、症状をコントロール域を出ない。又、この方向の治療はお金もバカになりませんしね。で、結局、「快食」「快便」「快眠」を目指すことにした。

まずは立派なウンコを出すことに専念。余計なことは考えず、毎朝立派なウンコを出すことだけに取組んだのです。すると、あれほど頑固だった皮膚の炎症が消えた!一機に消えるのではなく、次第に赤みが薄くなる感じ。そして、ゆっくり確実にかゆみが軽減された!あの時の驚きを何と表現すればよいのでしょう。まさに私の人生に奇跡が起きた瞬間でした!散々苦しめられた痒みが消えるのですから。それは決して劇的ではなくて、痒みの時間が確実に減っていく感じでした。

キレイな肌はキレイな腸壁から

この経験から知ったこと。それは慢性化した重症アトピーを治す場合、いきなりワンステップで綺麗な肌を目指すのは得策ではないということ。順番としては、キレイな肌よりキレイな腸壁。それには、惚れ惚れするような立派な一本の太い便を出すこと。胃腸の働きが活性化されれば、自ずと身体も活性化されて元気になります。元気になれば必然的に治癒力は上がる。これが自然の摂理。

そのための目安が「大便」。大便とは読んで字の如く健康を表す「大きな便り」。ところで、
「大きな便り」を得るにはどうすればよいのか?それは、お腹が減ってから食べる。お腹が減っていないなら食べない。もうこれに尽きるでしょう。これが「快食」の基本。でもこれをしたからと言って「1週間であなたのアトピーがみるみるよくなる!」なんてことにはならないので注意して下さい。大切なのは継続ですから。

対症療法を否定するつもりはありません。速やかに症状を改善させる必要に迫られる時ってありますから。対症療法は必要です。でもアトピーを治すには対症療法だけでなく、同時に根治療法にも取り組むことが大事だと思うんです。状況に応じてどんな環境にも対処できる自分(体)を目指すのが根治療法。時間は掛ります。でも「改善」ではなく「完治」を目指すなら根治療法は避けて通れない気がします。アレルゲンにビクビクするより、どんなアレルゲンにも大丈夫な自分(体)を目指す方がやる気も出ますよ。それに根治療法は自己管理が中心、お金も掛りませんしね。

アトピーを治す上でもっとも報われる努力、それは「胃腸の健全化」です。胃腸の働きが健全なら大抵、代謝は活発です。代謝が活発だと基本的に元気です。で、元気な身体にアトピーは近づくことができません。入れた(食べた)モノはしっかり出す(排泄する)。身体に余分なモノを取り込まないことが、アトピー完治への道に繋がります。