16 脱ステなんてしなくてもアトピーを治せる理由

脱ステは必ずしも必要ではない

アトピーではない人には普通に「何で?」と思えることが、アトピー生活を長年続けていると、そんな風には思えなくなることがあります。

そのひとつが「脱ステ」

患者の中には「ステロイドを止めない限りアトピーは治せない」と思ってる人が少なからずいますが、結論から言うと「脱ステ」はやってもやらなくても同じです。

アトピーは治る時が来れば治るし、治らない間は治らないものだからです。

以下をご覧ください。

普通の健康な人がステロイドを塗り続けると?

突然ですが質問です。

①健康な人が風邪薬を飲めばどうなる?
②健康な人がステロイドを塗り続けるとどうなる?

①の場合、私の経験では何も問題は生じません。
体が少し熱く感じたり眠くなったりしますが、それも時間が経てば消えます。

②の場合は?

嘘みたいな話ですが、過去に例がありました。

昭和40年代後半、ステロイドを下地に塗ると化粧のノリが良くなると言う理由で、多くの女性がステロイド入りの化粧品を使用していたのです。

ところが微量でも毎日ステロイドを顔に塗り続ける訳ですから、当然、副作用は出ます。

その結果、ステロイド皮膚症で顔が真っ赤になり、多くの女性達がパニックに陥ったのです。

当時、これは社会問題にまで発展しました。ではその後、この事件はどうなったか?

結論から言うと、事件はほどなく鎮静化しました。原因が判明した時点で、女性達が化粧品の使用を止めたからです。

脱ステで副作用は消えてもアトピーはそのまま残る

もう少し詳しく説明します。

ステロイドの投与を中止すれば、副作用は時間の経過とともに消えます。

元々彼女達にアトピーはないので、ステロイドを止めれば皮膚は元に戻ります。当然、リバウンドはおきません。

で、問題はここからです。ではこれと同じことをアトピー患者が試みればどうでしょう?

危険です。それはこれまでステロイドで抑えられていた症状が爆発的に悪化するリスクと、薬の長期投与による副作用のリスクをダブルで背負うことになるからです。

元々ステロイドはアトピーと診断されたから使用した訳で、そのステロイドを止めれば元のアトピーに戻るだけ。ステロイドを止めてアトピーが良くなる理由はどこにも見出せません。

このように見てゆくと、脱ステそのものが割に合わない行為であることが分かります。

実際、脱ステなんてしなくても、健康な体を取り戻す過程でステロイドは要らなくなる。

これは先ほどのステロイド入りの化粧品を使っていた女性達と同じで、元々健康な人にステロイドは要らないと言う単純な話です。

従って、ステロイドは「止めれば治る」ではなく「治れば要らない」が正解です。

深刻なのはアトピーよりもリバウンド被害

「子供が不登校に」
「寝たきりから引きこもりに」

脱ステによるリバウンド被害は本当に深刻です。

正直な話、アトピーそのものよりリバウンドによる被害の方が私には深刻に思えます。

この事実を把握せず、安易に脱ステを奨める民間療法には注意が必要です。

「一緒に頑張ろう!」
「ステロイドを出し切ればアトピーは治る!」

ひと昔前のように、安易に脱ステを薦める民間療法は少なくなりました。が、それでも一気にステロイドを切らせる療法は今も後を絶ちません。

ステロイドは無理して一気に抜かなくても、根本的な治療を続ける過程で自然に抜けます。と言うか、自ずと要らなくなるのです。

ステロイドを一気に抜いたからと言ってアトピーが治る理由(保証)はどこにもないのですから、それより最初から治ることが分かっているやり方の方が安全で確実です。

では次に、漢方薬の話をします。

17 漢方薬を効果的に使ってアトピーを治す方法